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直葬・火葬式

家族葬の場合、仏前に御供物や供花を贈るのは、相手方の迷惑になるでしょうか?

家族葬コラム 2019/01/10

「葬儀は、親族と家族のみで行う家族葬とします」と言われた場合のマナーは、一般葬のときに求められるものとはまったく異なります。

「御供物」と「供花」に焦点をあてて、家族葬のときにとるべきマナーについて見ていきましょう。

家族葬の特徴と、御供物・供花の説明

家族葬は、親族と家族のみで行う葬儀の形態をいいます。

まれに、彼らや故人との親交が極めて深かった人にも声が掛けられることもありますが、直接「ぜひ参列を」というお声かけを頂かない場合は、一般の弔問客は参加するべきではありません。

そのため、弔意を示すために、御供物・供花を出したいと考える人もいるでしょう。

なお、御供物とは、缶詰や果物、お菓子、乾物などで構成されたもの(多くはかご盛りのかたちになっています)であり、霊前に供えられるものです。葬儀が終わった後はバラして、弔問客に持ち帰ってもらったり、仏壇などに備えたりします。また、火葬場での軽食に使われることもあります。

供花とは、「くげ」「きょうか」などのように呼ばれるものです。これは文字通りお花であり、葬儀会場に飾られるものです。

故人の好みの花を入れて作られることもありますが、よく選ばれるのは、白い百合やカーネーション、菊などです。宗教によって多少異なりますが、一般的に淡い色の花などで構成されることが多いといえます。

スタンドなどに生けられることが多いものであり、場合によっては長い脚がつきます。
なお、現在は、生花を使ったスタンド式が主流ですが、かつて見られた「花輪」も供花の一種です。

ただ、花輪は、「葬儀会場の外に飾って、ここが○○家の葬儀会場である」と示すという役割も担っています。そのため、ひっそりと行われることが多い家族葬の場には適しません。

家族葬では御供物・供花が断られるケースも多い

「家族葬なので、参列は控える。そのため、御供物・供花を出したい」という人は多いのですが、勝手に手配する前に、まずは「家族葬の性質」について知ってください。

前述した通り、家族葬は親族や家族など、極めて近しい人を呼んで行う葬儀です。
そのため、葬儀会場の規模も非常にこぢんまりとしたものになるのが一般的です。
場合によっては、「葬儀会社を介して、自宅で葬儀を行う」という場合もあります。

御供物・供花は、意外と場所をとるものです。そのため、勝手に御供物・供花を送ると、「会場に収まりきらない」「動線を邪魔する」として、葬儀の進行に支障をきたすこともあります。

また、もう1つの懸念材料として、「御供物・供花を受け取ったご遺族は、一般的に、その後に『お礼』をしなければならない」というマナーがあることも押さえておかなければなりません。

家族葬を行う理由はさまざまですが、そのうちの1つとして、「香典返しや御礼の手配を行えるような精神的余裕がない」というものがあります。また、「どれくらい用意しなければならないのか」「費用もかかる」といった問題もあります。

勝手に御供物・供花を送ってしまうと、ご遺族の負担をさらに増やしてしまうことになるのです。

家族葬における御供物・供花

このようなことから、家族葬の案内がある段階で、「御供物・供花は辞退申し上げます」などのように書かれていることもよくあります。このように書かれていれば、御供物・供花は出さないようにしてください。

またこの場合は「不祝儀も辞退する」という旨が書かれていることもありますが、参列する立場であるのなら、一応持っていき、現地で雰囲気などを見てどうするかを決める方が安全かもしれません。

特に「御供物・供花は辞退申し上げます」と書かれていない場合であっても、「御供物・供花を出しても構わないか」と確認した方が良いでしょう。

この場合は、基本的には葬儀会社に聞くようにします。ご遺族はとても忙しい状態にありますし、動揺や悲しみのただ中にいます。
家族葬の場合でも親族から次から次へと電話がかかってくるようですと負担が大きくなりますから、葬儀会社に尋ねるのがベターです。

また、御供物・供花を出す場合は、葬儀会社と提携している業者を使うことも多いので、この点にも注意しましょう。「自分の馴染みの業者を使いたい」などの希望があっても、基本的には葬儀会社の説明に従った方が安心です。

なお、「御供物・供花も断られたが、弔意を示したい」ということであれば、弔電を送ることを検討してもよいでしょう。

「御供物・供花も不祝儀も弔電も辞退する」とする家族葬もありますが、弔電の場合は場所もとりませんし、お返しもハガキで構わないとされています。
そのため、御供物・供花や不祝儀とは異なり、ご遺族の負担も少ないので比較的送りやすいものだといえます。ただ、これも念のため葬儀会社に送付してもかまわないかどうかを聞いた方がよいでしょう。

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