家族葬は、基本的には故人の家族や親族のみを呼んで行う葬儀の形態です。
「故人に非常によくしてくれていた人」の参列までは受け付けることもありますが、いずれにせよ、とても小規模な葬儀になることは間違いありません。
では、この「家族葬」でも喪主の挨拶は必要なのでしょうか?
考え方はさまざまだけど……
「家族葬に挨拶は必要かどうか」というのは、しばしば話題に上る議題ではあります。
基本的にも、家族葬の場合も挨拶は必要だと考えておいた方がよいでしょう。
家族葬であっても親族や宗教者(僧侶など)がいることが一般的ですし、親族のなかには遠方から足を運んでくれる人も多いものです。彼らへのお礼として、また故人への追悼として、喪主が一言挨拶をするのが一般的です。
ただ、これも葬儀によって異なります。
たとえば、「一日葬や直葬(火葬式)であり、宗教者は一人も呼ばない。かつ、参列する人間も、故人と一緒に住んでいた家族だけである。親族も一切呼ばないとても小さな葬儀だ」という場合は、挨拶を行わないこともあります。
家族同士で故人のことを話しあい、故人を送りだすというかたちになるため、特に挨拶を必要としないのです。
「家族葬でも挨拶をするのが基本だが、葬儀の形態によっては行わないこともある」と考えておくとよいでしょう。
どんな挨拶をすればいい?
挨拶などが苦手な人にとって、葬儀の挨拶文を考えるのはなかなか大変なものです。
しかしいくつか定型的な言い回しがありますから、これを組み合わせていくとよいでしょう。
たとえば、通夜の場合は「喪主の○○と申します。本日はお忙しいなか、亡父(亡母など)▽▽のためにご参列賜り、誠にありがとうございました。故人が生前賜りましたご厚情に心から感謝申し上げますとともに、残されました家族に対しましても、故人の生前同様のご指導ご鞭撻をお願い申し上げます」などのような言い方です。
またここのなかに、故人の思い出話しなどを入れてもよいでしょう。
出棺の挨拶の場合は、「お陰様で、通夜・告別式を滞りなく執り行えました。
最後までのお見送り、故人ともども、心より感謝申し上げます」などとすればよいでしょう。
どうしても挨拶文が思い浮かばないという場合は、文章の得意な親族などの力を借りましょう。
また、葬儀会社のスタッフに原稿作りのアドバイスをもらっても構いません。
また、数は少ないのですが、挨拶を代行するサービスを提供している葬祭会社もあるようです。